EPAは起死回生になるか?
看護師に関するニュースと言えば、2009年から受け入れの始まったフィリピン人看護師のニュースを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。これは日本とフィリピンとが経済連携協定EPAによって取り交わしたもので、フィリピン人の看護師や介護士を日本で受け入れるという制度です。これによって、看護師不足が解消されることが期待されています。しかし、そう簡単に上手くいくのでしょうか。来日するフィリピン人看護師は、同国の正式な看護師ですので、きちんとした知識と経験を持っています。その意味では不安はありません。ですが、受け入れの条件には日本語に堪能であることというものがあるのです。
日本語というのは、日本人には想像し難いのですが、とても特殊で難しい言語です。なにしろ漢字カタカナひらがなにアルファベットと多様な文字を使用していますし、専門用語となれば日本人ですら容易には理解できない用語が頻出します。これをマスターしろというのですから、なかなか厳しい条件です。もしマスターできなければ、彼らは帰国することになります。
もし仮に彼らが首尾よく日本で看護師を続けられたとしても、問題はそれだけではありません。日本人看護師の勤務実態が改善されて看護師が増えない限り、看護師不足の問題が抜本的に改善されたとは言えず、対症療法に留まってしまうという点です。これは長期的に見ればマイナスです。
看護師という仕事に日本人が魅力を感じなくなっているのであれば話は別ですが、そうでないのなら他にするべき対応があるはずです。現役看護師やこれから目指す人が安心して働き続けられる環境作りが節に求められています。
